
- 三重県と言えば伊勢茶じゃないの?
- そもそも三重ってお茶が有名なの?
実は三重県、お茶の生産量が静岡県、鹿児島県に次いで国内3位と全国屈指のお茶どころ。山あり海ありの自然豊かな地形を生かし、県内各地でお茶の生産がさかんに行われています。
一口にお茶と言ってもその種類はとても豊富。煎茶や抹茶、ほうじ茶、紅茶など、製法や産地によって様々な分け方があります。
その中で三重県産「かぶせ茶」とは一体どんなお茶なのか?
かぶせ茶を一言で表すと
「煎茶と高級玉露のいいとこどり」
…実は隠れた逸品なんです!!
これを読めばあなたはもう「かぶせ茶」通!
地元民も意外と知らない?!かぶせ茶の魅力やかぶせ茶を堪能できる穴場カフェについてご紹介していきます!
かぶせ茶とは?

その名の通り、お茶の収穫前に覆(おお)いを一定期間かぶせたお茶のことです。直射日光を遮って栽培することでお茶の渋みが抑えられ、さらに茶葉のアミノ酸量が増加し旨みが引き立つお茶へと変わります。三重県内でもとくに北勢地域で多く生産され、三重県はかぶせ茶の生産量で日本一を誇ります!
かぶせ茶の特徴
覆いをする期間によって玉露、碾茶(抹茶の原料となるお茶)、かぶせ茶などに分けられます。覆いをすることでお茶特有の鮮やかな緑色が濃くなり、そのまろやかな味わいと覆い香(おおいか)と呼ばれる独特の香りが熟成されていきます。
そして覆い茶の中でもとくに早い時期に収穫されます。そうすることでより旨みの強い特徴的な仕上がりになり、青々とした深く鮮やかな緑色は見事な美しさです!
そんなかぶせ茶を一言で表すと
まさに「煎茶と玉露のいいとこどり」!
ではかぶせ茶と他のお茶との違いを見ていきましょう。
かぶせ茶と玉露の違い
かぶせ茶も玉露も同じように覆いをかぶせたお茶ですが、違いは茶葉を覆う期間。
玉露が3週間ほどに対して、かぶせ茶は1~2週間。わずかその差で「玉露」「かぶせ茶」と呼び名が変わるのです。かぶせ茶は高級玉露に近い風味と味を持ちながらも玉露ほど重たくはない、スッキリとした味わいが特徴です。味わいは高級玉露に近いですが、玉露よりも安価に購入できるのがかぶせ茶が地元の人に支持されている点でもあります。
かぶせ茶と煎茶の違い
かぶせ茶が「覆い茶」という括りの中にあるのに対して、煎茶は露地茶として分類されます。露地茶は茶葉に覆いをすることなく栽培した茶葉を原料としたお茶のことで、煎茶のほか、番茶などが含まれます。
ここまでかぶせ茶と他のお茶との違いを紹介してきましたが、かぶせ茶の特徴、掴んでいただけましたか?
ここからは最近注目されているお茶の栄養や、かぶせ茶をおいしく飲むための淹れ方のコツをご紹介していきます!
緑茶の栄養
昨今の感染症予防に効くとして、お茶の栄養成分が改めて注目されています。
かぶセ茶を含む緑茶には抗酸化力・抗菌力が高いとされる「カテキン」が豊富に含まれています。この強力なカテキンパワーで様々な病気の原因となる活性酸素を退治してくれるとして世界的にも緑茶が見直されているのです。
また、緑茶に含まれるテアニン(うまみ成分)は、脳に直接作用して神経の乱れを鎮め、心身の疲労を回復させる効果があります。
あれ?!でも緑茶には脳を刺激すると言われるカフェインも含まれていますよね?
ご安心を!
テアニンにはカフェインの興奮作用を調節する作用があります。そして飲むだけではなく、お茶の香り成分にもリラックス効果があります。仕事の合間に、家事の合間に一杯の美味しい緑茶がココロにもカラダにも染みわたっていきますよ♪
かぶせ茶のおいしい淹れ方
1煎目: 60℃ 1分半~2分ほど
2煎目: 70℃ 10秒ほど
3煎目: 80℃ 10秒ほど
一般的に、緑茶は高温の湯で淹れると渋味・苦みが出やすくなります。
1煎目は低温でじっくりお茶本来の甘味を楽しみ、2煎目以降は渋味が出てくるのでスイーツなどと組み合わせるのがおススメです。
温度や時間を変えて、自分好みの「カスタマイズかぶせ茶」を楽しんでみませんか?♪
おすすめのかぶせ茶
三重県の中でもとくにかぶせ茶の生産がさかんに行われているのが北勢地区の水沢(すいざわ)。
そして水沢特産のかぶせ茶の中でもより厳選された逸品を「伊勢本かぶせ茶」としています。伊勢本かぶせ茶はふつうの製茶に比べて濃い緑色と高級感のある風味、すっきりとした味わいが特徴です。お湯はもちろん、水出しでもおいしいお茶なんですよ!
からも購入することができます。その他、各製茶屋さんもオリジナルのかぶせ茶を販売しています。茶畑の広がる水沢のまちをドライブしながら、お気に入りのかぶせ茶の探しにお茶屋さん巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
かぶせ茶が味わえる地元民おススメのカフェ
飲むだけではなく、かぶせ茶をもっと味わいたい♡
本格かぶせ茶が楽しめるカフェからかぶせ茶を使ったスイーツなどが堪能できるカフェなど、地元民おススメカフェ3選をご紹介していきます。
キッズスペースもあり!お茶屋さんが営む「かぶせ茶カフェ」(四日市市)
茶畑を進んだ先に見えてくる古い古民家。
玄関をあけ、土間から靴を脱いで上がるその感覚は、どこか田舎のおばあちゃんちに帰省したときのほっとした安らぎを覚える空間。
かぶせ茶をはじめとした地元産の様々な種類のお茶と、季節ごとに変わる、お茶を使った優しい味わいのスイーツを楽しむことができます。
お茶の種類が多すぎてどれを選んでいいかわからない、、
そんなときには店員さんが詳しく教えてくれますよ。
これからの夏シーズンには、毎年人気の夏期限定「かぶせ茶かき氷」が楽しめます♪
シロップにはもちろん、お茶を凍らせた「かぶせ茶氷」との組み合わせでより濃厚なかぶせ茶感を味わえます!

こちらは昨シーズンいただいたときのもの。
濃厚なかぶせ茶シロップを贅沢に使用したかき氷。
あんこもたっぷり、トッピングのあられの食感が楽しくて、一人でもペロリと食べてしまうおいしさです。

座敷の奥スペースにはキッズスペースもあるので、子ども連れでも気兼ねなく寛げるのも嬉しい。
ぜひこの夏、茶畑のドライブを兼ねて訪れてほしいおススメカフェです♪
店名:かぶせ茶カフェ
住 所:三重県四日市市水沢町998
駐車場:有り
お店のHP:https://marushige-cha.jp/cafe/
山あいにたたずむ隠れ家的日本茶カフェ「深緑茶房」(松阪市)
深蒸し緑茶と呼ばれる、一般的な煎茶よりも長時間蒸すことで濃厚な味わいとなるお茶。
そんな深蒸し緑茶の生産が盛んな三重県南勢地域にある「深緑茶房」。
畑づくりからお茶の生産を行うお茶農家が営む、本格日本茶カフェです。
店内にはかぶせ茶はもちろん、深蒸し緑茶から煎茶までたくさんの種類のお茶が販売されており、その店内の一角に、自社茶葉100%という高品質なお茶が一度に楽しめるカフェが併設されています。

あんみつとパフェ。
パフェはボリュームにびっくり!!
季節ごとの和菓子はもちろん、パフェやソフトクリームなどお茶スイーツが豊富にあるところも魅力の一つ。お茶を使ったチーズケーキやプリンなどテイクアウトができるスイーツもあるので、カフェのあとにはお気に入りのお茶とスイーツを自宅でも楽しむことができますよ♪
また、松阪の店舗以外も津市や名古屋にも店舗があるのでこちらもぜひHPよりチェックしてみてくださいね。
(津支店の店舗はお茶販売のみ。名古屋店はカフェのみだがパフェなど一部スイーツの販売なし)
店名:深緑茶房
住所:三重県松阪市飯南町粥見4209-2
駐車場:有り
お店のHP:https://www.shinsabo.com/
地元食材を使ったスイーツが人気の洋菓子店「Patisserie cafe こんま亭」(いなべ市)
山積みになった薪が目印の「Patisserie cafe こんま亭」。

誕生日ケーキの注文からカフェを利用する人までたくさんの人でにぎわう店内。広い駐車場にはたくさんの県外ナンバーの車もありつつ、地元民に愛される人気の洋菓子屋さんです。
自転車のレースが行われるこの地ならではの配慮、店先には自転車用のバイクスタンドも設置されていますよ!

そして店内に入ると思わずぐるっと見渡してしまうほどのスイーツたち。ケーキのショーケースのほかに焼き菓子やゼリー、シュークリームと目移りするほどのスイーツが並んでいます。

そんな美しいスイーツたち。よく見ると「いなべ産」などの地元食材があちこちに使用されています。
もちろん、地元のかぶせ茶を使用したスイーツも数多く並んでいます。
中でも有名なのが「茶っぷりん」。

いなべ市の石榑(いしぐれ)地区で生産されたかぶせ茶を使用した濃厚な味わいのプリン。
こちらの商品は「いなべの茶っぷりん」として、こだわりの地元農家といなべ市内の各店の職人が作り出したスイーツとして、市内各地の飲食店がそれぞれ独自の「茶っぷりん
を提供しています。(詳細はいなべ市観光協会HP:https://ssl.kanko-inabe.jp/chappurin/)

こちらはかぶせ茶ガトーショコラ。
一口食べるとお茶の香りが口いっぱいに広がる!
お茶として飲む以上にお茶が味わえる、濃厚ガトーショコラでした!
いなべ市は岐阜や滋賀との県境にあり、他県からのアクセスも良好。
お気に入りの「茶っぷりん」を探しに、自然あふれるのどかな山あいの地への休日ドライブ、いかがでしょうか?
店名:Patisserie cafe こんま亭
住所:三重県いなべ市大安町石槫東1217-1
駐車場:有り
お店のHP:https://www.konmatei.com/
※いずれの店舗もコロナウイルス感染予防対策として店舗の一時休業や営業時間短縮などの措置がとられています。現在の営業状況については事前にHP等でご確認下さい。
まとめ
三重県産「かぶせ茶」。もう覚えていただけましたか?
「煎茶と高級玉露のいいとこどり」。
三重県にはかぶせ茶を楽しめる穴場カフェもたくさんあります。
ここまでお読み下さったあなたにこそ、まずはかぶせ茶を体験してほしい!
地元民である私もかぶせ茶ファンの一人です♪
日々のおやつにかぶせ茶を使ったスイーツを作ることもありますよ♡

お気に入りのかぶせ茶を探しに、
美味しいお茶スイーツ巡りなど、
自然豊かな茶畑の景色にも癒される「かぶせ茶旅」
お茶どころ三重の地にぜひ足を運んでみて下さいね♪